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エリカは話しながら、顔を真っ赤にしていた。
「知ってます? 秋山さんって一浪してるじゃないですかーー東大落ちてるんですよ、二回とも。
五十嵐先輩が鼻にかけてたことなんてないですよねーー!? 現役で入ったから、アイツが勝手にコンプレックス感じてただけなんですよ。
もう、ホント小っちゃい男!!!」
「てか、アンタ、なんでそんなことまで知ってんのよ?」
京香は、秋山のことを詳しく調べてるのに驚いていた。
「いやーーだって、秋山って結構エリートだったし、前はアタシも狙ってたんで、調べまくってたんですよ。
秋山の大学時代の友達とかとさりげなくフェイスブックで知り合ったりして」
ーー怖すぎる。
京香の心の中を読んだのか、エリカはにんまりと笑って京香に言い放った。
「アタシは、玉の輿に乗って優雅な専業主婦になる予定でしたからね。
候補者の人となりを調べ上げるなんて最初にやることですよ。
アタシ、家事だって料理だって完璧ですし。もちろん、美貌に磨きをかけることだって怠ったことはありません。
これだけやってるんだから、変なヤツを捕まえないように調べるなんて当然です。
一流の男を捕まえるためには、それなりの戦略がいるんですよ」
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