華麗なる復讐

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今晩が山場だーーエリカは秋山との会話を思い出しながら、あれこれ考えていた。 その夜、食事をしただけでは飽き足らず、エリカと秋山は、雰囲気のいいバーになだれ込む。 二人はカウンターに席をとって乾杯をした。 エリカはカクテルを一口飲んだだけで、ポワンと頬を染める。 秋山はウイスキーのロックを頼んでいた。 「美味しい……前に連れて行ってくださったバーも素敵でしたけど、ここも良い雰囲気ですね……」 二人はすっかりくつろいだ雰囲気だ。 楽しく世間話をしていると、不意に秋山のケータイが鳴った。 ケータイのディスプレイを見て顔色を変える。 「ちょっとごめんね……」 秋山は慌てて立ち上がると、お手洗いに向かう通路のところへ歩いて行った。 エリカは秋山が見えなくなるのを確認すると、素早く秋山の鞄からパソコンを取り出した。 何くわぬ顔でパスコードを入れる。 さっきまでのポワンとした表情はどこへ行ったのやら、真剣な顔でキーボードを叩き始めた。 Sakagura22 ……違う。 Kotaro22 ……違う。 Rugnus22 突然画面が切り替わった。 ビンゴ!?
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