それぞれの道

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いや、そうじゃないんだけどーー説明しようとしてやめた。 良太はいつだって単純明快だ。 その屈託のなさに救われる。 「そんなことより」 良太は京香ににじり寄った。 「この前の続き」 「は!?」 良太は怒った顔でほっぺたを膨らませる。 「邪魔が入っちゃったでしょ! エリカさんが来て」 「あっーーうん、そう、かな?」 「もうっ!」 良太はガシッと京香の頬を両手で抑えて、唇を捉えた。 「……んっ」 強引なキスに頭がクラクラしてくる。 京香はぼーっとなった。 「今日は絶対逃がさない」 低く囁く声に、京香はどきりとする。 今まで見せたことのない男の顔だった。 有無を言わせず、荒々しく京香の服をもぎ取る。 あっという間にあられもない姿になって京香は羞恥の極みだった。 「や……だ。は……ずかし……」 思わず手で顔を隠そうとするも、良太は容赦ない。 「ダーーメ!!   ボク、ずーーーーっとおあずけだったんだから、今夜は京香さんの恥ずかしい顔もじっくり見ちゃうもんね」 良太は京香に覆いかぶさった。 そして、京香は夢のような一夜を過ごしたのである。
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