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「おっはよう、京香さん」
目が覚めた時、どアップで迫ってくる良太の笑顔が一番に飛び込んできた。
相変わらずニコニコしている。
「あ、うん、おはよう……」
あまりにも自然な挨拶に釣られて返事をしたのはいいけれど、気づいてみたら……下着一枚まとってないではないか。
その途端、昨夜のことがどぉっと頭に蘇ってきた。
良太は笑顔で京香に覆いかぶさってくる。
「昨日は、すごく気持ち良かったねーー。京香さんはどうだった?」
「……」
「あ、照れてる。照れてる京香さんもめっちゃ可愛いんだけど」
「……」
「チューしていい? チュー。朝チュー」
良太は首筋にキスをしてくる。
お日様がさんさんと部屋に差し込んで、この上なく健全で爽やかな朝なのに、ひどく濃厚なキスだった。
「朝っぱらから……ちょ、バイトは……」
何でもない顔をして、手足を巻きつけてくる。
良太は京香の敏感なところをじっくりと攻めてきた。
「んー、今日は午後からだから、ゆっくり……ほら、京香さんだってやりたがってる」
ーーだって、気持ちがいいんだもん。
恥ずかしくてとても口にはできそうもなかったが、京香はゆっくりと目をつぶって、良太に身を委ねていた。
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