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「プリン!?」
わたしのコンビニ袋に、釘付けになっている女の子。その反応に、優越感にひたりながら、コンビニ袋からプリンを取り出す。
そして、プリンを持ったまま、公園の隅にあるベンチへと誘導する。
思った通り、女の子は、大きなリュックサックを背負ってついてきた。
プリンをベンチに置く。
女の子が、リュックサックを降ろして、ちょこんと座った。
ベンチの上には電灯があって、女の子の姿がはっきりと見えた。
クラスの人気者になれそうな美少女だ。
女の子は、プリンを手にしたまま、わたしを・・・・・・、
・・・・・・じゃなくて、コンビニ袋を見ていた。
はて・・・・・・、プリンはもう渡したけど・・・・・・?
あー、そうか。
袋をごそごぞと漁る。
おー、あった。
えらいえらい。
コンビニ店員に感謝しつつ、プラスチックのスプーンを、少女に手渡す。
「ありがと~」とお礼を言うと、プリンを食べ始める。
一口食べるたびに、足をパタパタとさせて、喜んでいる。
そんな光景を見て、つい顔が、緩んでしまう。
なんだか、わたしもプリンを食べたくなってきた。
プリンはもう1個ある。
さて、わたしも一緒に・・・・・・。
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