第四話

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単に八坂高校が家から近かったから、という理由でだったとしても、他に近辺で偏差値の低い公立高校も何校かあるし、 わざわざ偏差値もそこそこの総合学科なんて受けないだろう。 行きたい大学か、将来の目標の為に、学びたい授業があると考えるのが当然だと思う。 ーーー岡本くんが同じ目標というか…岡本くんと同じ夢持ってる子らと話せたりしたら、毎日楽しなると思うねんけどなぁ。 岡本くんが何の選択授業を受けているのかを知れれば一番いいのだけれど、選択授業も人数の加減で、全クラスの半分を割って分けられてしまっている。 なので、6クラスある内の3クラス、1組~3組、4組~6組の人数でまとめられてしまっているのだ。 残念な事に私達は4組、岡本くんは3組なので、例え同じ授業を選択していても決して同じ日に授業を受けることはない。 ーーーせめて岡本くんと一個でも同じ授業取ってれば、 話すきっかけも出来るねんけどなぁ~。 と、先生の丁寧なピアノの音をぼんやりと聞きながらそんな事を考えていた。
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