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「ぼーっとしてたけど、具合悪いの?」
「ちゃうちゃう!今度筧先生のモノマネやろうと思ってて、ネタ考えてたら一瞬飛んでた!」
考え込んで黙っていた理由をはぐらかす為に、私はわざとおどけながら答える。
ーーー筧先生、ネタにしてすいません。
明日は数学の授業真面目に受けますから。
…多分やけど。
「カケセンのモノマネとかまじ笑える!」
「てかしーちゃんカケセンの呪いで一瞬飛んだんじゃない!?」
筧先生はこの学校の殆どの生徒から、略して『カケセン』と呼ばれてみんなに親しまれている。
ガテン系の強面で、すごく厳しい授業をする割には話し方がオネエで、そのギャップがとても面白いのだ。
「うわ!!実は今日授業中当てられた時寝てしもててん!それで呪いかかってもうたんちゃうん…」
そい言って大げさに怖がる私を笑う3人組。
「ねぇねぇ何話してるのー?」
そして私達に気付いた他の3組の女子数人に声をかけられ、私は女子3人と一緒に3組の教室の中へと入って行った。
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