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「ふぅん…。転校してきたばっかやし緊張してはるんと違う?」
興味ない顔で私は答えた。
まだ新しい学校に慣れてないだけだろう。
私も、同じ経験をしてるから痛い程分かる。
でも。
「…笑って過ごした方が、毎日めっちゃ楽しなるのになぁー…」
つい、ぼそりと小さな声で呟く。
同じ経験をしたからこそ。
毎日笑って学校生活を送ることの大切さも、痛い程わかっていた。
「……そうだよなぁー」
私の独り言が聞こえたんだろう、目の前に座っているまっつんが、うーん…と腕組みをし何かを考え混んでいる。
まっつんこと松本颯太(まつもとそうた)はクラス1のお祭り男子。
クラスで一番というか、学年で一番というか、学内一というか。
とにかく、面白い事が大好きでいつもクラスの行事を盛り上げてくれる、リーダー的な存在だ。
私とは1年の時からクラスが一緒だったのもあり、今では仲の良い大事な男友達。
珍しくまっつんが悩んでいるのでしばらく見ていると、突然悪戯を思い付いた子供の顔をして、ニヤリと笑いながら私を見た。
「いいこと思いついたわ…
なぁ大倉、賭け、しねぇ?」
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