御手洗源基はスポンサーが多すぎて身動きが取れない。

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「すまん。バナナのスポンサーはいないから、これでいってくれたら助かるんだ」 「ちょっとまじ保留っす。ほかに変更の部分は?」 「主人公の乗っている自転車だが、スポンサーのステッカーを貼ることになった。あと、前回ヘルメットをしてないと教育委員会からクレームがきたのでヘルメット着用、もちろんヘルメットにもステッカーを張ることになる」 「それ、まじっすか。主人公、日本一の悪なのに、ヘルメット着用するんすか」 「ステッカーの例だが、某県非公式ご当地キャラクター『触手にょん』といっておぞましい触手や、あとペットショップ『にくきゅう』のピンク色の肉球のステッカーもある。これは私ももらった」 「おれもほしいっす」  二人は肉球のステッカーを分けると胸ポケットに仕舞う。 「あと第一作目で主人公が学校の窓ガラスを、睨んだだけで破壊するってやつ」 「あれっすね。あれは二作目のホラー展開への伏線ですからね。主人公は不思議な力でこのホラーデスゲームを乗り切るんすっから」 「実は……大手窓ガラス会社『まどん』さんがスポンサーに」 「まじっすか!」 「ここも変更で『ふ。今日は無理か。これは良い窓ガラスだ。きっと大手窓ガラス会社、まどんだな』って睨んだ後に主人公が格好良く諦める路線にしようかと」 「それ主人公がただの中二病みたいになるじゃないっすか! あとめっちゃ宣伝くさいっす」 「……ここまではまだ前置きみたいな、前菜みたいな可愛い問題なんだ。大事なのはこのエロ部分だ」 「まじっすか。かなりもう聞きたくないっす」
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