第1章

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26世紀後半、地球の人口は300億を超えていた。 人口が増えるのに対し、人間が安全に暮らせる土地は減りつつある。 原因は、人間の生活を向上させるために生み出された化学物質や、原子力発電所から排出される放射能廃棄物により、海や土壌が汚染されたため。 私、地球統一政府から統治を任されているスーパーコンピューター通称「GOD」は、地球を再生するために、統一政府の議員達にある計画を提案した。 巨大宇宙船を2隻建造し、宇宙船に地球に住む全ての人間を乗せて一定の期間宇宙旅行に出発させ、その間に私が地球を再生するという計画である。 宇宙船を2隻建造するのはリスクを少なくする為。 一部の議員から反対意見が出されたが、このままでは人間の未来は無くなると説得した結果、計画は承認された。 月や火星など太陽系の惑星や衛星の資源を使い、月の半分程の大きさの、コンピューターとアンドロイドが操縦等を受け持つ巨大宇宙船が2隻建造される。 宇宙船が太陽系から銀河の中心部に向けて出発するまで、宇宙船内で人間にウロチョロされる事を回避するためアンドロイドが各家庭を周り、人間に太陽系を離脱するまで覚めない睡眠薬を投与し、宇宙船に収容した。
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