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「ルナ…顔を上げろ…」
「……っ…いやっ…」
グレイに無理に顎を支えられてルナは首を振り抵抗する。
グレイはそんなルナを自分に向かせると無理矢理ルナの唇を塞いでいた。
「んっ…」
こじ開けるように入ってきた舌がルナの口腔をゆっくりとかき回す。
「………ん…っ…やっ…」
抵抗し続けて顔を左右に振り切るルナの唇に食らいつくようなキスを繰り返す。
「ハアっ…ルナ…っ」
「んんっ…いやっ…」
「……っ…そんなにいやか」
ルナから急に顔を離してグレイはルナを見つめていた。
「…あ……」
つい心にもない抵抗を繰り返してしまった。グレイに真っ直ぐに問われ、ルナは戸惑いながら目を泳がせる。
抵抗したからといって、まさかグレイが手を止めるとは思ってもいなかった…
今までなら強引にでも服を剥いで押し倒してきていた筈なのに──
グレイはうつ向いたままあれこれと考えるルナを見つめ返す。
そして顔を近づけゆっくりと傾けた。
「あ…っ…」
胸の疼きが声となって漏れる。
グレイの顔に合わせ、そっと首を傾げたルナの唇が交差する。重なった柔らかな唇。
それは頬を染めるルナの顔の上で小さな可愛い音を繰り返し奏でていた──
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