伝書鳩

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 え、と驚いてサヤを見ると、ノエル様がいらっしゃいますと、副音声で帰れを付け足して言ってきた。  ああ、やっぱりリオと何か取引をしているのか、と額を押さえる。 「えーっと、では伝言を。教会のローナ神官より、5歳の子供を預かれる魔力制御のできる人の紹介。不安定な状態で、孤児院へ預けられない貴族の捨て子です。魔力量は一般的な貴族と同じだそうです」 「伝言をお預かりいたします」  魔術士ギルドを出て、なんだかなあと歩き出す。  ジルに土地が買えなかったと泣きつこうと思っていたのに、と肩を落として家へと帰った。 0
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