1268人が本棚に入れています
本棚に追加
やはり子供のときの習慣は残るんだなと、小さかったリオを小屋から追い出した自分をほんのり責める。塩少々程度の気持ちだが。
逞しくなっているんだから結果オーライな気がするんだよ。死ななきゃいいんだ死ななきゃ。そう思わんとやってられないほど、たまに出るスラムあるあるが正直キツイ。
今だ溝を見ると、もやっとさんが顔を出す。ない。あれはない。溝だけは本当にあり得ないと思うんだ。
あくびをして居間へ行くと、リオがコーヒーを作っていて俺にも分けてくれる。朝はお湯を足して飲むのだが、きっちり俺好みの薄さで出てくる。
水筒にコーヒーを半分入れて差し出してくるので、朝コーヒーを飲みながら氷を入れてコルクをする。
飲み終わったコップと水筒を腰につけ、マントを羽織り庭へ出る。
軽くストレッチをしてから第四城壁を越えてスラムへ行くのだが、ショートカットを覚えた。
壁越えだ。
リオに腰を掴まれ、紙袋の持ち手状態になり俺は運ばれている。せめておんぶにして欲しい。
浄化マラソンを終えてまた壁を飛び越え、家へと帰る。そこから庭でリオと訓練をしていったん解散だ。
俺は畑の世話をして、リオは朝食を作る。
ほうれん草専用畑には、すでにふさっと葉が生えていて顔がにやける。葉物ですよ、葉物。
最初のコメントを投稿しよう!