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「お孫さんが預かっているんだ。でもちょっと難しいかなー。心当たりはあるけど、その子が懐くかどうかでしょ? 無理に離せないから、教会の方でお孫さんに休みを出すしかないんじゃないかな」
「お孫さんがまだ17なんですよ。寮に入っているんで、神官の仕事を休んでっていうのは好ましくないようで」
教会の中でも色々と、面倒な人間関係があるそうで、今の状況でも嫌味を言われているそうだ。
手伝ってくれる神官の方が多いらしいのだが、まあ色々あるらしい。神官って貴族ばかりだから。
「クリスはどう? 預かる気は?」
「ないです。魔力暴走の危険があって喋らない貴族の子供って、地雷だらけですよ」
「地雷?」
「踏むと爆発する魔法です」
「怖いね。一応ギルドとしては、一人紹介して終わりかな。ローナ神官にはこちらから連絡するね」
「はい、お願いします」
ちょうど話が終わったところでリオが来て、ジルがいいじゃないと褒めていた。
リオは照れくさいのを我慢していて、仏頂面だ。
「あ、溝に仕込んだので、今度探してみてください。冒険者通りには四つ隠しておきました」
「だと思った。臭いがまったくしないから探してみたけど、わからないね」
ジルのその返答に、成功だと笑みを浮かべる。
「変な絵があるからすぐわかると思う。こんなの」
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