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伝書鳩
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ほうれん草を収穫した。
ほうれん草を植えたのは、土地の予約をした後だったので、どれだけ待たされているかがわかるだろう。
ほうれん草は成長が早く、二か月で収穫ができた。つまり、それ以上の時間がかかっている。
俺はいつになったら畑を手に入れられるのか。早くしてほしいです。
リオが出かけた後、いつもなら地下へこもるのだが、最近は散歩へ行っている。
健康的だと鼻歌交じりに歩き、訓練場の詰所へ行く。名前を記入して、土地販売の部署へ行き、まだですか? と挨拶をする。
つまり、嫌がらせだ。
こういうことをする暇人は滅多にいないらしく、文官の人たちは俺を見ると、またか、と引きつった笑みで迎えてくれる。
だが今日は担当さんがいて、俺を笑顔で迎えてくれた。決して友好的なわけじゃない。ある意味この人は敵なのだ。
「おはようございますクリスさん、では早速ですがこちらを」
区画分けした図が書かれた紙を広げ、担当さんはニコニコとそれを指差す。
「現在通りの方は、食料店などの商業系が工事を始めています。こちらの奥には独り立ちした職人の方が一塊となっていまして、クリスさんの希望しているこの区画は住宅街となります」
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