第13章 もう一人にする気はない

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「ああ…、久しぶりだなぁ、夜の身体見るの。可愛い胸だなあ、やっぱり」 息を弾ませた声が耳に届く。わたしはベッドの上に仰向けに寝かされて顔だけ横を向き、ぎゅっと目を閉じた。 四人のもどかしげな手で既に服は全て脱がされた。両手は頭の上に上げられて誰かの手で押さえられている。興奮を抑えきれない声が呟いた。 「あそこ、見ようか。どうかな、もうぐっしょりかな」 「夜ちゃんは見られるの大好きだからなあ。触るより先に、恥ずかしい姿にされてみんなに見られるだけでもう、焦れて欲しがっちゃうから、そこが」 抵抗しても無駄な気がする。力なくされるがままに脚を開かされた。男たちが我先にそこに顔を近づけて覗き込む。 「おぉ、久々だ、夜のここ。…ん、可愛いなぁ。いつもいつも甘えて、いっぱい塞いで欲しがって。あれ無しじゃいられないのわかってるのに、どうして自分のここの欲しいものをちゃんと与えてやらないんだろうね。…あれ」 一本の指先がそこをつ、となぞる。思わず不快感にぐ、と何かがこみ上げてきた。顔を顰めてその感覚に耐えた。 「お、珍しい。濡れないな。…こんな乾いた夜ちゃんのここ、初めて見たよ」 「やっぱりクラブの部屋じゃないからいつもと勝手が違うのかな。案外デリケートなんだね、夜」 当たり前だ。わたしは沈黙を守り、ひたすら自分の中に閉じこもった。あの場所に行く時は自分でもこれから何があるかわかってるし、気重ながらも心も身体もその準備も覚悟もできてる。でもこうやって、全然気分じゃない時にプライベートな空間に不本意に押入られてこんな屈辱的な仕打ち…。 身体が受け入れられる訳がない。 「しょうがない、手間がかかる子だなぁ。その気になるまでじっくり可愛がってあげるよ。時間はいくらでも、たっぷりあるし」 次の瞬間、そこに触れた感触に思わずびくんと跳ね上がった。我慢できず声が漏れる。 「ん、あっ、嫌っ」 「だいじょぶ、これで受け入れ準備できない女の子いないから。夜が欲しくてたまらなくなってエッチな声でねだり出すまでずっと、交替で舐め続けてあげるよ。…どう、気持ちいい?」 「んん…、んっ、や、止めて…」 わたしのそこから顔を上げた男が口を開いた。 「止めてって、ここはそんなこと言ってないよ。舐めれば舐めるほど、どんどん溢れてきた。…やっぱり夜の身体はこうでなきゃ。欲しくて頭おかしくなるまで口だけでしてあげる」
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