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「負けず嫌いだよ。勝負をするなら勝つ方がいい」
俺は『同感!』と答えたけれど、心の内では・・・あんたには絶対勝てませんけどね!! なんて叫んでいた。
本当に花咲月くん・・・無茶苦茶だ・・・。
俺は流れて行く風景の鮮やかさに驚いていた。
少しずつ・・・少しずつ世界が鮮やかになってゆく・・・。
「ちゃんと・・・ちゃんと春海には教えるよ。俺の秘密・・・」
花咲月くんはそう言うと少しずつ走るスピードを落としていった。
だから俺も少しずつ走るスピードを落としていった。
「俺たちには・・・秘密が多い・・・」
花咲月くんはそう言うとクスクスと笑って空を仰いで『快晴だ』と呟いた。
「本当だ・・・。てか、暑い・・・」
俺は雲1つない真っ青な空を見つめ見たままそう言って笑っていた。
少しずつ・・・少しずつ・・・俺が・・・俺の世界が変わっていく・・・。
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