花咲月くんとデート②

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「負けず嫌いだよ。勝負をするなら勝つ方がいい」 俺は『同感!』と答えたけれど、心の内では・・・あんたには絶対勝てませんけどね!! なんて叫んでいた。 本当に花咲月(やよい)くん・・・無茶苦茶だ・・・。 俺は流れて行く風景の鮮やかさに驚いていた。 少しずつ・・・少しずつ世界が鮮やかになってゆく・・・。 「ちゃんと・・・ちゃんと春海(はるみ)には教えるよ。俺の秘密・・・」 花咲月(やよい)くんはそう言うと少しずつ走るスピードを落としていった。 だから俺も少しずつ走るスピードを落としていった。 「俺たちには・・・秘密が多い・・・」 花咲月(やよい)くんはそう言うとクスクスと笑って空を仰いで『快晴だ』と呟いた。 「本当だ・・・。てか、暑い・・・」 俺は雲1つない真っ青な空を見つめ見たままそう言って笑っていた。 少しずつ・・・少しずつ・・・俺が・・・俺の世界が変わっていく・・・。
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