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新幹線に揺られて東京を目指す。
いや、帰宅しているんだ。
今日は友人の結婚式に出席する為に大阪まで行ってきた。
明日は休みだけど、宿泊を断って1人帰路についた。
昼からの挙式だったから、いつものように朝家を出ても間に合ったし、披露宴は6時前に終わったので、友人たちと少し飲んでもこうして日帰りで大丈夫だ。
せっかく大阪に行ったのに、観光もせずホテル周辺の居酒屋に行っただけで、ほぼとんぼ返りのような感じだったけど、新郎である友人の幸せそうな顔が見れてやはり行って良かったと心から思った。
新幹線が大阪を出て、流れる景色を眺めていたら、ゆっくり瞼が下がっていった。
祝いの席で飲んだアルコールが、「少し寝たら?」なんて言ってる気がして、あと2時間は乗りっぱなしだもんなぁ~なんて思ってる時だった。
彼の出現により、一気に目が覚めた。
大阪を出てから少し時間は経ってる。
後ろから来たであろう彼は自由席の方から乗ってきたのだろうか。
ドアが閉まる寸前について、慌てて近くのドアから飛び乗ったーーー。
ってところだろう。
一瞬にしてそこまで考えられた自分を讃えたが、どう見ても席は空いてる。
俺の前後、…ぃや、前後どころか、この車両は指定席のはずなのに、ほとんど客がいない。
時間か?時間がいけなかったのか?
いやいや、それよりも。
だから、わざわざ隣りに座らなくてもいいだろ?
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