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顔の血を少し下げた僕の肌は青白く光り、儚さを彩り、レンガ色の生地で美しさを際立たせていることだろう
落ち着いた色の、麻のスーツを身を包む旦那様に背を向け、敷き布団に尻を下ろす。一度正座して、ゆっくり足を崩していく
着物の裾が乱れぬよう気を配る僕。幾多もの視線に恥じらい、伏せた睫毛を震わす僕の背後で旦那様が動いた
「俯いてはいけないよ。お客様に顔をお見せしなさい」
僕の背中に胸板を合わせた旦那様の指先が顎を掴む。柔らかな肌に食い込む指先、歪んだ唇、痛みに眉を寄せた僕はイっちゃいそう
眩しい。客の熱い視線が
どの顔も小鼻を膨らませ、いかがわしい実演の演技者をする身分ではない僕の、上品さを憐れみ、美しさに目を奪われ、溢れ出てくる色香に眼を濁らせている
「あ・・・・・・っ、ん」
緩みなく合わせた着物の襟から強引に、割って入った旦那様の手。胸を揉み掴まれる僕の足は崩れ、揃えていた裾が乱れた
裾を整えようと手を伸ばす
「そのままで、着崩れていく様を見せなさい」
ああ、いい
伸ばした指先を曲げ、旦那様に従い、肩を揺らし腕を下げる僕の唇から、淡い喘ぎが漏れ始めた
僕の美しい顔、着物の下で蠢く手、チラ見せする脚の全てに注がれる視線。前のめりとなり、僕を見つめるアクツもいい
僕の背後で旦那様が声を立てず笑う
笑いながらしゅる、細帯を解き、濡れていく僕をアクツに見せつける旦那様の根性の悪さが、僕は好きで堪らない
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