あ!

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はいはいはい、分かったよ 強い残虐性を持つ怪物、旦那様の調教師である僕を待ちわびての「あ!」ね。良かった~、一瞬、新手の苛めかと思っちゃった。なーんてね、ウッソー 美しく格好いい僕の登場に感動しても、苛めようなんて思う人間がいるわけない。もしいたとしてもすぐ消える。刀の錆びにして、ね? 「今夜はまた、一段と美しいね」 あ、やっぱり? 舞踊で目覚めた僕の肉体、美しい僕を堪能した瞳は潤み、上気した頬は艶やかさを放つ。指の先まで優美さを意識して歩く僕に、ここにいる全員が釘付けだ 美しい僕に注目が集まるのは当然。分かってたことだけど僕 スッゴく! 気分がいい! 旦那様が葉巻を取り出す。旦那様の胸に肩を寄せた僕はその葉巻を唇に挟み、胸元から取り出したマッチをすり、火を点す 旦那様の秘書が膝をつき、灰皿を恭しく掲げてくる。躾がいいね、僕、感心しちゃう ポイと灰皿に向けマッチを手放し、その手を口元へ運び、指先に挟んだ葉巻を 「どこの国のもの?」 旦那様の口に咥えさせた 煙を吸い込んだ旦那様が僕の肩に腕を回し、目を細め、ふう・・・・・・、白い煙を吐き出す 「フランス。サン・メリ教会のパフォメ像らしきものを見てきたよ」
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