菊提灯

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ふふ、ふふふ いやだ僕、見ちゃったかも。穴のあいたポケットから忍ばせた手、増し増し、しても松茸には遠く及ばないしめじを保有するヒモの心の暗闇に僕 ぶはっ、あーいてて、笑っちゃいそー! 物憂げに椅子の背もたれに身を預け、歪めた唇に微笑を浮かべる。ねっとり纏わりつくような気怠い閨、淫蕩さを、笑みだけで表現してから 「やっぱりね、飾るなら形のいい提灯が欲しいじゃない? デザインとか、触り心地も大事だと思うんだ僕」 官能的な唇を朱い舌で、舐めた。 色気ある僕に夢中のヒモは気づかない。眼には見えない緊張、神経の高ぶり、僕を喜ばすための共犯めいた昂揚感を胸に秘め動く、男衆に ヒモを陥れるための準備が進む中、僕は僕の仕事をする 「でも、ちょっと高いんだよね」 下から、掬いあげるようにヒモを見て微笑する。強い毒を持つ僕の微笑に引き込まれ 「いくらくらいするもの?」 「150万円・・・・・・、でも、無理かな、別の商品に使ってしまうもん」 「うわ、偶然。実はね、その商品の持ち主なんだ俺。もしよければキミの力になれるかも、是非、力にならさせて欲しい」 ヒモが女への貞潔を忘れた
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