曇天

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「よくできました。」 更に近づいた距離に目を瞑る。 さっきまで飲んでた酒の匂いと俺とは違う煙草の匂い。 ほろ苦い柔らかな感触が離れていく。 「んだよ、その言い方。」 目を開けると微笑を浮かべたキレイな顔がまだ近くにあることに気づく。 「おーおー、んな赤くなんなよ。襲いたくなる。」 おそっ! こいつとんでもねぇ事さらっと言いやがった! 「赤くなってねぇ!お、襲うとかゆーな!」 確かに思いを確かめあったんだからそう言う話をしてもおかしくねぇ...。 俺も今まで何も経験がまったくないわけでもない。 というか、この場合俺が下...だよな? 今までの経験は全部女。 男同士のヤりかたは一応知ってる。 けど、その殆どはネット情報で合ってるかもわかんねぇ。 「襲わねぇよ、今は、な。」 覚悟...決める時が近いって事か...。
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