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せっかくの休日に呼び出された。
メッセージには[酒とつまみ持ってこい]の一文。
こう言うことが月に一回必ずある。
「おい。来てやったぞ。」
マンションのインターフォン越しに声を掛ける。
高校生には勿体無いし金かけすぎだ。とか考えながら鍵の開いたガラスの扉を通る。
「持って来たか?」
玄関が開いて早々それなのか。
「持って来た。とにかく中入れろ疲れた。」
コンビニのビニール袋を手渡してズカズカと部屋の中に入る。
ソファの横に荷物を置いてキッチンに行く。
冷蔵庫を勝手に開けて中を物色するとミネラルウォーターがあった。
一本取ってリビングに戻る。
リビングのローテーブルには既に酒の缶とつまみが広げられていた。
「昼間っから飲むのかよ。」
「昼間だからいいんだろ?」
溜息を吐きつつソファに座っている恭弥の横に座る。
「なんで水飲んでんだよ。酒飲め酒。」
「春っつっても暑いんだよ。水分補給に酒なんて飲んだらぶっ倒れちまう。」
ほれほれと酒を勧めてくるのを無視して水を飲む。
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