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初めて抱き返したはいいもののそれから何が起こるわけでもなくいつも通りに二人で過ごした。飯食って酒飲んでテレビ見てダラダラ喋って。ここまではいつも通りだった。だったんだ。
「なんでだよ。別にいつも通り俺がソファでいいだろ。」
恭弥が一緒に寝ようぜとか言いだしやがった。毎月、こいつが父親と会った日は俺に連絡してきて一緒に過ごすことはあった。もちろん夜遅くなれば泊まることもあった。と言うか8割くらいの確率で泊まってた。そん時は俺がソファで寝て恭弥が寝室のベッドで寝る。最初に泊まった時にそうだったから今もなんとなくそうなっている。
「…。」
なんなんだこいつ。さっきの事といい今日はなんか変だ。親父さんとの食事会で何かあったか?
「お前なんか今日変だぞ?」
「…。こっち来て。」
視線で促されて奥の寝室へ歩いていく恭弥の後ろをついていく。
「座って。」
無駄にでかいキングサイズのベッドの端に座ると横に恭弥も座ってきた。
「前に俺が言ったこと覚えてるか?」
真剣な目で俺を見つめてくる恭弥にゆっくり頷く。
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