プロローグ「少女への問いかけ」

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「姫御子サマもそんなに楽じゃねぇんだな まぁ、当然のことか…」 「だから今回は許可を取った上で外へ出てるわけよ とはいえ明日の朝にはここを出てお昼には王都に帰らないと」 椅子から立ち上がりベッドにダイブするルナ 少し疲れたせいか睡魔に襲われそうになるの必死に堪える 「我慢しないで寝ろよ」 「言われなくても…わかって…る」 徐々に瞼が重くなり目を瞑って眠りにつく リヒトもルナが寝たのを確認すると自分の着ているコートを寝ているルナに被せてまたソファに寝そべり目を瞑った 朝、小鳥のさえずりで目を覚ましたルナ ゆっくりと起き上がるとリヒトが昨日被せてくれたコートがするりと落ちる 霞んだ目を擦り洗面台へ行き身支度を済ませる 落ちていたコートに気づいて椅子にコートをかける するとドアが開いてそこにはリヒトがいた 「おはようさん、コーヒーと紅茶、それとサンドイッチを買ってきてやったぞ」 「おはよう 随分と気が効くじゃない 私は紅茶をもらおうかしら」 愛想のない返事をしつつも椅子に座る 「ほんと素直じゃねえの」 コップのような形のプラスティックの容器が2つありそのうちの1つをルナに渡す 脇に抱えていた紙袋からサンドイッチを取り出し、朝食を済ませる
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