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日常①
ある昼下がり。
カーテンから溢れる陽の光を浴びて大人にすれば小さい手の甲で眠そうに目をこすれば、口から出た可愛げのカケラもない大きな欠伸。
のんびりとした時間の中、うつらうつらと身体を揺らすと隣の彼が自分の太腿をトントンと叩きながら
「おいで」
と目を細めて私を見る。
その言葉にそろそろと彼の太腿に頭をゴロンと転がすと大きな手のひらで優しく私の髪を撫でてくれる。
何の変哲も無い、私と彼の日常。
変わりばえのない日々の1ページ。
でもそれが私には幸せすぎて堪らない。
嗚呼、もっと早く出会えていれば良かった。
彼の恋人になれて良かった。
元々細い目を更に細めて微笑む彼を見つめて
私は眠りにつく。
愛しい人の愛に溺れながら…
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