星に祈りを

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 遊園地の帰り道、浩二は家まで送ってくれると言ったけれど、断った。  最寄りの駅で別れるとき、私は浩二に抱き着いた。  人目もはばからず、いつまでもぎゅっとくっついている私に、浩二は可笑しいくらい狼狽えていた。  どのくらいそうしていただろう。実は数分のことだったのかもしれない。 「由衣さん…?」  恥ずかしさに耐えられなくなった浩二が、顔を覗き込もうと私の肩を押したとき 「…これで、おしまい!」  勢いよく、浩二から離れた。 「今日は楽しかった。ありがとう。一生忘れない」  笑顔で言うと、何か返そうと言葉を探している浩二を残して、その場を後にした。
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