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秋の快晴の日曜日……
マサヤ(中学三年生)は、女友達のカオル(中学一年生)を連れて帰宅した。
すぐに、二階の自室に入ると、本棚から一冊のアルバムを取り、テーブルに置いて開いた。
そこには、マサヤがカメラを始めた頃の作品が収められていた。
それを見てカオルは、
「へー、マサヤ君て、カメラが趣味だったのね……」
「うん、そうだよ。中一の頃からね」
「だけど……どうして……?」
カオルは、一枚一枚の写真を見ながら、怪訝(けげん)に思った。
そのアルバムには、スイカやリンゴやタイ焼の写真が並んでいるのだが、どの写真も、半分が無い物ばかりだったからだ。
「だって、普通の写真を撮っても仕方ないだろう」
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