アリスの血

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しばらくすると暗闇に慣れてきて辺りが見えるようになった。 誰かが…倒れてる? 一人,女の子らしき人が倒れている。…大量の血と共に。 誰でもかわまず助けなきゃ…。 「…ダイジョウブ?」 女の子から返事はない。 赤色のエプロンドレスに金色の髪の毛…髪の毛は緩く巻いてある…。 まるでアリスのよう… …………………アリス? 僕ははっとした。 アリスだ!!! 見間違うわけがない。 毎日愛しく見ていた顔。 間違うわけがない。 「アリスッ!!!」 僕は大声で叫んでいた。 誰もいない闇の中で。 誰に向かって言ってるわけでもない。 ただ…認めたくなかった。 この子がアリスだって…。 認めたくなかったんだ。
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