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「二度と来るんじゃねぇ。テメエみてぇな客、相手にする所じゃねぇんだよ。とっとと帰れ」
虫の居所が悪かった。つい『地』が出てしまった。
自分が着いていたテーブルではなく、隣のテーブルで飲んでいた客が、女の子の容姿について卑下するようなことを何度となく口にしていたことに頭に来て、気づいた時には叫んでいた。
ムカつく客を追い出し、さっきまで相手していたお客にも断りを入れて帰っていただいた。
客に怒鳴っても首にしない支配人は、No.1の自分のことを一目置いてくれてる様でお咎め無し。
「ミドリちゃん、ご指名。5番テーブルによろしく」
頭を冷やそうと控え室に戻り、一服しようとしたらすぐにボーイが呼びに来た。
「はぁい」と自分の嫌いな猫なで声で返事をする。
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