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本当は、ザッとシャワーだけにしようと思っていた。
だが、まだ冷めていない湯船のお湯に、やっぱり浸かってしまった。
お蔭で、慌ただしかったこの日の疲れも取れたが、
少しだけ時間も取ってしまった。
だから、急いで髪を乾かしリビングに向かうと、
そこは、もう明かりが落ちて真っ暗。
しかし、足音を忍ばせ寝室に入って途端、私はちょっと驚いた。
扉を開けると、暗がりの中に
ベッドの向こうで、キラキラと瞬くツリーが目に映る。
そして、
「ナッちゃん、お疲れさま」
ベッドのこちら側に立ったサンタ冠くんが、
大きく腕と大好きなスマイルを広げて迎えてくれた。
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