第8章 初めてのクリスマス(つづき)

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本当は、ザッとシャワーだけにしようと思っていた。 だが、まだ冷めていない湯船のお湯に、やっぱり浸かってしまった。 お蔭で、慌ただしかったこの日の疲れも取れたが、 少しだけ時間も取ってしまった。 だから、急いで髪を乾かしリビングに向かうと、 そこは、もう明かりが落ちて真っ暗。 しかし、足音を忍ばせ寝室に入って途端、私はちょっと驚いた。 扉を開けると、暗がりの中に ベッドの向こうで、キラキラと瞬くツリーが目に映る。 そして、 「ナッちゃん、お疲れさま」 ベッドのこちら側に立ったサンタ冠くんが、 大きく腕と大好きなスマイルを広げて迎えてくれた。
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