第8章 初めてのクリスマス(つづき)

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~ *** ~ 「冠くん。はい、くつ下」 ツリーの反対側から、小さな箱に入った金色の靴下型のオーナメントが 渡される。 「うん」 それを受け取り、僕は、白いの模造ツリーの枝に下げていく。 こうして二人でツリーの飾りつけを始めて、小一時間。 僕たちの目の前に、キラキラした綺麗なクリスマスツリーが完成した。 「冠くん、座って」 ウキウキとした彼女の声がそう言い、僕がラグの上に座ると 目の前のツリーの灯りを点けて、イソイソと部屋の電気を落としに行く。 そして、 「うわぁ……」 目の前に輝くツリーに、思わず僕の溜息が零れ出た。
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