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フフッ……。
優しい甘さが口の中に広がり、思わず細く笑いが零れる。
そして私も、同じようにグラスを置いて
彼の手にある小箱から一粒摘み上げると、彼の口元にそれを運んだ。
「はい、冠くんも。あ~ん」
あ~ん。
素直に開いた彼の口の中にそっと落とすと、
彼の顔に大好きなスマイルが広がる。
そして、
「ナッちゃん」
「冠くん」
私たちは、ゆっくりと互いの顔を寄せ合い、静かに唇を重ねた。
ゆったりとしたキスを重ねながら、彼の手が、そっと私を抱き寄せる。
その胸に、寄り添うように体を預けて、静かなキスを味わい続けた。
「ナッちゃん、僕の大事なナッちゃん」
「誰よりも大好きな、冠くん」
ゆっくりと解いたキスの合間に、互いに見つめ合い、想いを言葉に乗せる。
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