第二章 禿る

5/10
前へ
/30ページ
次へ
やばいぞ、このままでは、一年たたずに禿げ散らかしてしまう。 植毛する金もなく、かつらは見る人が見ればわかると言うし、ずり落ちたら笑いを誘う。 中には禿げは気にするな個性じゃないかと言う人がいる。 本気か励ましかわからないが、そう言う人は、えてしてフサフサである。 やはり禿げの苦しみは禿げにしかわからないのだろう。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加