第一章 パンチパーマ

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中学になると、学校の方針で強制的に坊主になった。 理髪店の姿見に写る自分の顔を見る。  ブーンとうなり音をたて縦横に入るバリカンが無情にも僕の髪をバッサバッサと刈って行く。 『あ~ぁ落ちた~』何とも物寂しい感覚が僕の心をよぎる。 刈り終えた後ポンチョ見たいな大きな布からニヨキッと出た頭部はまるでリアルテルテル坊主だった。 剛毛なのだろう坊主頭を手のひらで触るとチクチクした。 案外気持ち良いので家に帰ると何度も何度も触りたおした。
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