第一章 パンチパーマ

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時は流れ、高校を卒業した18の春に田舎のチープな理髪店で始めてパンチパーマをあてた。 本音を言えば少しこじゃれた美容院でふわりとウェーブのかかったデザインパーマをあてたかったが、当時の僕としては美容院は女性専門店と言う意識があり、また金銭的にも高額だったためやむなく断念した。 それに比べここの理髪店のパーマはカットシャンプー付きで3000円と当時としても格安だった。 カットとシャンプーをした頭に、パーマ液をドバドバとふりかける。 冷やっこいのでタラタラ落ちる還元液が頭髪に染み込むのがわかる。 充分に浸透したら一度洗い流し、ドライヤーで乾かした後、熱したコテで髪を引っ張るように巻きあげた。
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