1章 天羽 あかね

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退屈な授業。 同じことばっかり繰り返して、何が楽しいんだか。 クソゲーみたいな世界、彼がいなかったら生きる価値もないのに。 あ、もう寝てる。 涎が学ランについてるし。かわいいなぁ。 白い餅のような丸顔 愛らしい小さい体 青い狸の出てくる物語の主人公みたいな頭と眼鏡。 全てが愛らしいな。 あ、ごめん。聞いてなかった。 『で、なんだっけ?』 「えっと、………」 あんたも私の気を引くために頑張ってるね。 でも、私の心は彼だけのものだから。 あ、もうそろそろ授業始まるよ。 んじゃ、 さよなら。永遠に会いたくないよ。
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