第4章・The fight is love

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「えっ?」 「あっ、ごめん。ひとり言」 「こいつ、隣のクラスの香川勇樹。ちょっと変わってて、魔術に詳しいんで連れて来たんだ」 「そうなんですか?わたしオカルトとかホラーとか興味あるんです」 そう香織が言うと、カズがユウキの声を真似て勝手に喋った。 「じゃー、今度君の家に遊びに行っていいかな?簡単な魔術なら教えてやるぜ」 ちょっと間があったが、香織は意外と笑顔で答えてくれた。 「いいよ。明日退院するから来てよ。拓真も紗里奈も来るでしょ?」 「いや、オレは」 拓真はユウキの声音が変わったのが見え見えだったので断った。 「わたしも明日、用事あるんだ」 「ダメ。絶対来て」 結局、香織の我儘で拓真が一緒に行くことになった。ユウキにしてみれば拓真に頼まれた事である。 「拓真くんは行かなきゃダメですよ」 それはユウキ本来の声だった。
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