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そして翌日の日曜日。ユウキは暴挙に出た。
「どうしたのよ?ユウキ」
ママの部屋に忍び込み、スカートとキャミソールと化粧品を借りて来る。
ママはキャリアウーマンで休日も殆ど会社に出勤していた。
「ファンキーだな。ユウキ」
「いいから。カズもミツコも今日は勝手に喋ったらダメだぞ」
「わかってるわよ。恋の邪魔はしないわよ。ねっ、カズ」
「しかし、オレがアタックしたから家に行けることになったんだろ?もっと感謝しろよ」
ユウキはそんなカズのアピールも無視して、用意してあった女性物の下着とスカートを穿いて、ニットシャツの上にピンクのキャミソールを重ね着した。
「キャミレイヤードね。お洒落じゃない」
「ふん、色気付きやがって」
カズは無視されたのでむくれていた。
ユウキは鏡の前でファンデーションと口紅を塗って、仕上がり具合を確かめた。
「いいと思わない?」
女の子の部分も持っているので、女装にはもともと抵抗感は無い。というか、しっくりきていた。
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