第4章・The fight is love

6/10
前へ
/30ページ
次へ
そして翌日の日曜日。ユウキは暴挙に出た。 「どうしたのよ?ユウキ」 ママの部屋に忍び込み、スカートとキャミソールと化粧品を借りて来る。 ママはキャリアウーマンで休日も殆ど会社に出勤していた。 「ファンキーだな。ユウキ」 「いいから。カズもミツコも今日は勝手に喋ったらダメだぞ」 「わかってるわよ。恋の邪魔はしないわよ。ねっ、カズ」 「しかし、オレがアタックしたから家に行けることになったんだろ?もっと感謝しろよ」 ユウキはそんなカズのアピールも無視して、用意してあった女性物の下着とスカートを穿いて、ニットシャツの上にピンクのキャミソールを重ね着した。 「キャミレイヤードね。お洒落じゃない」 「ふん、色気付きやがって」 カズは無視されたのでむくれていた。 ユウキは鏡の前でファンデーションと口紅を塗って、仕上がり具合を確かめた。 「いいと思わない?」 女の子の部分も持っているので、女装にはもともと抵抗感は無い。というか、しっくりきていた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加