第一章

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一瞬、少女の言葉に気をとられ僕は右手の力を弱めてしまった。 次には、矢は僕の手を離れ少女の胸めがけ放たれた。 矢は、狙ったであろう少女の胸に突き刺さり、少しするとそこから血が滲んできた。 彼女の顔は良く見えなかったはずなのに、なぜか僕にはその顔が少し微笑んでいるように見えた。 それから暫くすると、風にのり彼女の血の匂いが僕の鼻を襲った。 僕は気持ち悪くなり、その場に蹲った。 それと同時に視界が霞みだした。
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