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諒介は胡散臭い、営業スマイルを崩さすに頭をあげた。
「じつは、小豆の捜索の手がかりになるものはないかと。それで、少しお話を」
「・・・その話はお断りしましたけど」
茜はあきらかな嫌悪感を表し、眉間にシワを寄せて諒介をにらむ。諒介は慌てることもなく、ニコリと笑いかけた。
「そういえばよくここが分かりましたね?美琴ちゃんに携帯でも持たせているんですか?」
「えぇ、まぁ。こんなご時世ですからね。もういいですか?」
茜は挨拶もそこそこに、駄々をこねる美琴を無理矢理引っ張って連れて帰ってしまった。諒介は乾佐親子が出ていったのを確認すると、盛大にため息をついた。
「つっかれたぁ~!」
「すごいお母さんだったね・・・。少し過保護すぎる気もするけど」
「それだけ娘思いの母親だということだな。いいお母さんじゃないか」
ランの言葉に杏子は何故か突っかかりを覚えるものの、そういうものかと納得しようとした。
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