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杏子は渋々、茜と言い合った出来事を話した。けわしかった顔が段々に、肩を震わせ笑い始めた。杏子のほうが腹が立ってきた。
「なんなの!?バカにしてんでしょ!?」
「い、いいや?むしろよくやった」
「笑いながら言うんじゃねぇよ!!」
腹を抱えて笑っている諒介とランに腹が立ったが、どうすればいいのか分からず杏子は膝を抱えてうずくまる。
「さすがだね!杏子は」
「あれ?探偵さん達、どうしたんですか?」
つぐみが諒介達に駆け寄ってきた。諒介は笑うのをやめる。
「良かったー、丁度行こうとしていたところなんです」
「で?あんたは何しに行こうとしていたんだ?」
「ラン、言い方!」
言い方がきついランに諒介がたしなめる。だが、つぐみは一切気にしていないようで、諒介になにか手渡してきた。
「これ、頼まれてた彼の写真です!」
「「「えぇ!?」」」
写真に写っていたのは・・・
「私のパパだ!」
写真に写っていたのは美琴の父だったのだ。
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