5,とりあえず最終章

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リビングでテレビを見ながらくつろいでいる、美琴の父、直之を発見した。小豆は嬉しさのあまりか、直之に飛び付く。 「うわぁぁっ!!・・・って、小豆?なんでお前ここに?」 直之は小豆を一通り撫でたあと、顔をあげ今の状況を確認し、そしてつぐみを見つけると、口をパクパクさせて硬直した。 「直之さん、お久し振りです」 「つ・・・!いや、あんた誰だ!」 「あら、お忘れなんですか?私と楽しんだ時間を?」 色気がありながらも、恐怖を感じられるつぐみの笑みは、直之だけでなく諒介達三人とも体を小さくした。 「し、知らない!なんだ、それは!?」 どうやら直之はこの状況でも、しらをきるつもりらしい。だが、蛇に睨まれた蛙のように体を動かさない。 「知らない振りをしようったって、誤魔化されないんだから!ねぇ、探偵さん?」 「・・・はい!?」 突然話を振られ、諒介は完全に気を抜いていてすっとんきょうな声が出た。 「そうなのか、探偵!?」 「いや、あの、その・・・」 諒介は言葉を濁した。それもそのはず、直之の浮気調査はまだ開始していない。つまりは、証拠となる品が一切無いのだ。 「ほらな!答えられないんじゃないか!」 直之は勝ち誇ったように、知らない振りをして笑顔までつぐみに向けてきた。 「・・・やめよう、こんなこと」 今まで黙っていた茜が口を開いた。
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