6,ほんとの本当に最終章

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「年下に言いくるめられてるとか、マジで笑える!!」 諒介とランは腹を抱えてゲラゲラと笑う。それを見て、美琴が二人が自分の話を聞いていないと判断し、顔を膨らませた。 「ちょっとー!?聞いてる!?」 「あ?あぁ・・・なんだっけ」 諒介は笑いすぎて目に浮かんだ涙を、拭き取りながら美琴を見下ろす。 「だからー、私を杏子の代わりに雇ってって言っているの!!」 「ぶっ、クククク。諒介、この子も大概だな」 ランは何が面白いのか、クスクスと笑い続ける。それにつられて諒介もまた、笑い出す。諒介とランの二人がなぜ、笑っているのか分からず、杏子と美琴はポカンとして様子を見守った。 「な、何が面白いのっ!?」 耐えきれなくなった美琴の怒号が、探偵社に響く。 「では、僕が教えてあげよう」 「お?できんのか?」 恭しい態度で一歩前に出たランを、諒介が茶化す。 杏子と美琴はいまだにポカンとしている。 「君、そんな事思っていないだろ?」 「はぁ?え、なんなの?」 ランから出てきた言葉が衝撃的で、杏子はとなりにいるはずの美琴に、視線を向ける。すると、美琴は熟したトマトより赤く、頬が染まっていた。 「え、えぇ?どういうこと?」 ランの言葉にも驚いたが、美琴が赤くなる理由もわからない。 「君はただ杏子の手伝いがしたかったんだよね?」 「なんで?美琴ちゃんがそんな事すんの?」 「・・・小豆を助けてくれたから」 杏子の言葉に被せるように言ってきた、そのか細い声はちゃんと三人の耳に届いた。
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