6,ほんとの本当に最終章

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「そっか、そっか!私の手伝いかぁー!美琴ちゃん、意外に優しいんだね!」 「・・・意外は余計だよ」 「いやいや、君ぐらいの年の子はもっと素直でなくちゃ!それに、もう少し年上を敬ってくれるはず!」 「それはお前の願望だろ」 「んなことない!」 諒介に食いぎみで否定する。美琴はため息をつき、テーブルに出ていたコップなどを片付け始めた。 「い、いいよ!美琴ちゃん!お客さんなんだからさ!」 「・・・手伝うって言ったからちゃんとやる」 「あ、いや、でも・・・」 「それとも何?杏子は人の好意を無下にするの?」 どこで覚えてきたんだと問いたくなるような、日本語が美琴の口から次々に飛び出してくる。 「・・・分かった、任せる」 杏子が決断した言葉は、美琴の顔をパッと明るくさせた。最初はハラハラしたものの、美琴は杏子が思っている以上にこなしている。 そして、美琴がそろそろ帰らなければならなくなった時刻。 「やだぁ!帰らないもんっ!」 「えぇぇ?」 美琴が愚図り始めた。小豆が『きゅうん』『くぅん』と鳴きながら、美琴のそばをくるくる心配そうに歩き続ける。 「ほら、小豆だって帰りたがってるよ!早く帰んな!」 杏子は椅子から動こうとしなかった美琴を、無理やり立ち上がらせ、出口までつれていく。 「いやぁ!帰らないもん!」 「んなこと言ったってさぁ~・・・!」 杏子が美琴に、てを焼いているのを横目で見ながら諒介は、ふと外に視線を向けた。探偵社の窓からじっと乾佐茜が、杏子と美琴のやり取りを眺めている。 諒介がどうにかしようと動いた瞬間、探偵社のドアから満面な笑みの茜が入ってきた。 「・・・こんばんはー、すみません、美琴が迷惑かけたみたいで」 「わ、私は帰らないからね!」 茜が窓からだとわからなかった、怒りと殺気を剥き出して杏子を睨んだ。美琴はそんなこと露知らず、杏子に抱きつく。 「私は今日から、杏子の子になるもん!」 「はぁぁ!?」 冗談だとわかっていても、杏子は茜がいる方向を向けない。 「杏子さん」 「あいっ!?」 突然の茜からの名前呼びに、杏子は背筋に寒気が走った。 「・・・あまりふざけたことをしたなら、ぶっ殺しますよ?」 「し、し、してません!!断じて何もしていません!」 めでたしめでたしは、もう少し先
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