6人が本棚に入れています
本棚に追加
「明日にでもギルドに行きましょうか」
さすがに今からとは、言い出さないらしい。まぁ今からとは言われても時間的に無理な話なのだが。
「今日はさすがに疲れたわ、そう言えばご飯どうするんだ?」
「この時間なら下に行けば食べられるよ」
どうやら、この宿は隣がお食事処になっているらしい
このタイミングでどこかに食べに行くと言われたら、間違いなく夕御飯抜きを選択していただろう
今は9時ぐらいであろうか
自分の中ではもう少し早いイメージでいたのだが
生憎この時間になるとお店屋が一面おっさんの巣窟だった
「さすがにこれは座りにくいな、シャルどうする?」
「すみませ~ん、オークのステーキ2つお願い」
そんなおっさん絨毯みたいな店内で、我がご主人様はすでにカウンターにいらっしゃった。
「よくすんなり座れるな、馴れたのか?」
「馴れる、何によ?ネロも早くこっちに来なさい」
こいつの眼には、おっさんはきっと違う何かに見えているのだろうか、きっとそうだ
「さぁて、何にするかな『オークのステーキ定食2つおまち?』
「これすっごく美味しいの?さぁ食べて食べて」
壁に書かれているお品書きを見ている所にステーキが置かれていた
「おまぇ、勝手に俺の分頼みやがったな」
「うん、とっても美味しいのよ」
そう元気に言い放った
こいつ悪びれもせず
「たしかにうまそうだけどな?
・・・いやうまそうだな」
「そうでしょうそうでしょう」
そこにはイタズラが成功した、ガキのようにニヤニヤしたシャルの顔があった
・・・かわいいな・・・
「ん、食べないの?」
「フッ、いただきます?」
気にくわねぇ
ちなみにオークのステーキはメチャクチャうまかった
最初のコメントを投稿しよう!