ほんとうに最低の恋愛などこの世には存在しない

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 ふたつめの問題点としては、誰かがひどいと思って書いた恋愛のひどいと思う行為・対象は、ほんとうにひどいことだったのか、ということです。 現代社会において、その価値観はほんとうに多種多様となりました。そしてその価値観は前時代的なものと180度違うものになっている場合もあります。 つまり、この女は男勝りで女っ気がなくて最低だと言ったり、この男は意気地なしで女々しくてダメだと言ったりした場合は、その主張は間違いだと言わざるを得ないものになります。 男性らしさや女性らしさというもののあり方が現代日本においては、かつての前時代的なものとは違うようになり、ただ前時代的な女性らしさや男性らしさが備わっていないという理由で、その人は最悪だと決めつけることはできないからです。  他にも、外国人だったとか、ある宗教に入っていたとか、ある障害を持っていたとか、そういうだけの理由で、実害があったわけでもないのに最悪だったとされるのはどうかと考える必要があります。 見た目や性格、その人の生まれ育った環境だけで、その人を差別するのは、ほんとうによくないことです。 もちろんそんなことを書く人は誰もいないと信じていますが。 もし書かれていた場合、もしかしたらその言葉が誰かを傷つけたり、バッシングの対象になったりするかもしれません。  差別的な価値観による最低、ダメのレッテル貼りの恐れ。 これがふたつめの問題点です。
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