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ササラは少し疲れた様子で2人に寄りかかっている、 先ほどよりは少し体調が戻っている様に見えた。
「ごめんなさい…… アリスさんにリムさん」
3人の対応を見る限り知り合いの様に思えた。
「まさか、 ササラ先輩だとは思いませんでした。 いったいどうしたんですか? 」
アリスは表情を曇らせて優しくササラに問いかける
「たまたま路地裏に人が座り込んでいたのを発見したの…… 助けるつもりがその人に肩を貸した途端私の身体が熱くなってしまって」
ササラは少し赤ら顔で俯いてしまうのだった。
「な、 なんかすいません…… 」
俺は3人に頭を下げると、 足元がおぼつかなく少しフラついてしまった。
「あの、 此処じゃなんだし私の部屋にとりあえず行きましょう! ササラ先輩も貴方もまだ体調が優れないようですし。 決定! 」
アリスはそう言うと、リムは少し頷きササラを優しく立ち上がらせる。
「貴方もって…… いやいや、 見ず知らずの俺を部屋に入れるなんて、 流石にそこまでお世話にはなれないよ。
それに…… ほらっ。 歩けるぐらいに体調戻ったから大丈夫! 」
俺は引きつった笑顔で親指を立てて見せた。
アリスは溜息を吐くと顔の前で手の平をパタパタさせていた。
「どう見ても顔色悪いし。 ヤセ我慢はいいから行きましょう!
それにレッドネームでもないんだし。 遠慮なんかしなくていいですよ! 」
アリスはそう言い捨てると先導する様に歩いて行くのだった。
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