第10章 三年後(つづき)

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~ *** ~ 優喜が生まれた今、さすがに、新婚の頃のように一緒に入浴することは なくなった。 というよりも、僕は、今まで通り彼女と一緒に入りたいのは山々なのだが、 現実的な事として、色んな意味でその余裕はない。 だからこの日も別々に入浴を済ませ、 一緒に子供部屋で眠る小さな息子の様子に目を細めてから、 そっと寝室へと向かった。 「ナッちゃん」 ベッドに上がると直ぐに、僕は、柔らかな彼女をギュッと抱きしめ 肩に顔を埋めて、大好きな彼女匂いをいっぱいに吸い込む。 そして、 「優喜、よく寝てたよね?」 伺うように聞いてみると、彼女の唇から細く笑いが零れた。 「フフッ……。うん、よく寝てたね」 「じゃあ、仲良くしていい?」 うん。 頷いてくれた彼女が、愛しくて、嬉しくて、 顔を上げて彼女の可愛い顔を見詰める。 「ナッちゃん」 「ん?」 「好き」 呟くと同時に、ゆっくり唇を重ねた。
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