アンダーワールド

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男が母に捨てられたのは、ある孤児院の前であり、その孤児院では多くの人々に愛されて育つも、男が不死身である事が分かると、孤児院の人々の態度は一変し、孤児院の外に捨てられた。 男は身よりもなく、孤独に苛まれるが、男は目的なく辺りをぶらついた。自分を受け入れてくれる人を探すためである。 男は年齢が24であるが背丈は170cmに満たさず、また切れ長の目が印象的な童顔であり、実際の年齢以下に間違われる人物である。しかし、栄養不足で痩せこけた顔と手入れのされていない髪により、老齢にも見られる人物である。 男は途方も無く歩き続け、ある農村部に辿り着いた。その瞬間に男は力なく倒れ込んだ。 男が目を覚ますと辺りは賑やかな雰囲気に包まれていた。 男は真っ白のベッドに寝かされており、男の左の方からは賑やかな雰囲気に包まれていた。窓越しに映る景色は子供の楽しそうな笑顔、酒を気のおける仲間と共に楽しむ男達が写っていた。 男はその景色を見ると、次に自分の身の回りを確認する。男の体は特に変わるところなく、身につけていた黒色のボトムとジャケットも男が寝かされていた部屋のクローゼットに掛けられていた。今は、青色のジーンズと赤色のチェックの入っているワイシャツを着させられていた。 男はベッドから離れ、クローゼットに掛けられている服に着替え始めた。 着替えている途中、ドアの方からノック音がなった。 そのノック音が鳴り終わり、1人の女が中に入って来た。 その女は、幼い顔つきをしており、その女の目が大きく見開かれている事が印象的である。肌の色はアジア人風ではあるが、宝石の様な赤い目と頭の後に茶色の髪を一つに束ねている容姿が彼女の特殊性を表現していた。また、黒と白のメイド服を来ている。 「おはようございます」 「……」 「あ、すいません。名前がまだでしたよね。私はリリカです。あなたは」 男は彼女を観察した。幼い顔に加え、背丈も男の頭一つ下であり、メイド服に着させられている様な様子であった。 「あのー、どうかされましたか」 男に応答がないことで、不思議そうに男を見つめる。その目は少しの恐怖の意味も含まれていた。 「ロイド」 男は自分の名前を無愛想に答える。そのような態度であったのにも関わらず、リリカは嬉しそうに目を輝かした。 「ロイドさんですね。」
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